"リニア中央新幹線"技術の世界で疑問はないのか!?


2016年5月11日

“『リニア中央新幹線』とやらが、江戸町「JR品川駅」から尾張の国「JR名古屋駅」に2027年に開設計画、工事着工”

とのニュースを耳に致しました。

“えっ!本当! 工事着工!? それ真面目なお話にございますか?”

 こんな疑問の思いが、我が脳みそに去来(きょらい)致しました。

 リニア鉄道の走行実験が早くから甲斐の国にて行われ、時速約百数十里(500キロ)とかの世界最速記録達成との明るく心強いニュースを日頃耳にしまして、我が胸を人一倍ときめかしていたのでございます。

 しかし、これはあくまで日本の鉄道技術世界ナンバーワンを実証するためのもの、この目的以外には何もないと、勝手に理解していたのでございます。誠にうかつでございました。

“まさかのまさか、江戸町品川⇔尾張名古屋の路線で、マジに営業運転をおやりになる計画とは到底信じられない! ウッソウ!”

というのが実感にてございます。

 本落書では、私めがこのような心配の念を深く抱きます訳を分かりやすーく、できるだけ分かりやすーく説明させていただきたく存じます。

 日出る国日本の将来を健全に担うべき「技術の世界」の現実の姿に私めの眼(まなこ)をしっかり向け、読者諸賢と一緒に考えさせていただきたく、よろしくお願い申し上げます。

 さてさて、私めのこんな心配を余所(よそ)にし、『リニア中央新幹線』の街道筋となります武蔵甲斐信濃の国々は、早くも大いに盛り上がっているようでございます。終着駅を抱える尾張の国も、

“どえりゃ〜グッドニュースだがや!”

と沸き立っているようでございます。

 ……しかしその一方で、上方の玄関口たる「JR新大阪駅」を抱える摂津の国では、尾張の国に遅れること、実に18年後の2045年の開業というお話。しかもルートも未だ定かにあらずというお話でございますため、落胆振りはかなりのものとか……。困ったことでございます。

 尾張の国の遥か西に位置します我が洛都では、青丹よし奈良の都を通るとかの噂を耳にする、といったレベルにございます。
 今回は全くの蚊帳の外で休まざるを得ない訳でございますが、洛都の人々、別に気に致しておりません。いわば涼しい顔でございます。

 とは申しましても洛都の皆さんは、“無視!”という感じで冷たく静観している訳ではございません。
 むしろ、我が日本にとってもプラス面が数多くあるのでは? と前向きに捉えて喜んでいるのでございます。
 洛都の人々が、こう考えます理由を簡潔に箇条書で述べさせていただきましょう。

  1. 隼(はやぶさ)、燕(つばくらめ)のように、空中を浮揚させて列車を走行させるという画期的交通手段としての超電導リニア鉄道技術、この技術の実戦配備つまり鉄道業界ビジネスの戦場(いくさば)に超電導リニア鉄道を配備するというニュースは、海原(うなばら)を越えて世界を駆けめぐり、我が国の鉄道技術のレベルの高さを強く実証するものでありましょうこと。

  2. 江戸町と名古屋町とが互に通勤圏となって、相互に大きな利益がもたらされるでしょうこと。

  3. 在来新幹線が太平洋沿岸沿いを相当な距離走行している事実に鑑(かんが)みると、近い将来の巨大地震巨大津波の危険性を最優先で考えねばならないことを強く示唆してございます。
     むしろ今まで大地震大津波等による被害が殆どなかったことは奇跡と考えている次第でございます。
     この意味で内陸部を走行するリニア中央新幹線計画は、巨大地震巨大津波の対策となりましょうこと。

  4. 地震に強いトンネル部分が90%であるという事実は、地上交通が寸断された首都圏あるいは中部関西圏の災害時に救援物資、人員の移動という観点からはリニア中央新幹線は劇的な効果そして貴重な役割を果たすでありましょうこと。

 上記3、4を目にしまして、さすが洛都の人々、物事をとらえるのに相当高いレベルにいらっしゃると安堵した次第でございます。

“そうかそうか、なるほどなるほど、リニア中央新幹線は南海トラフ巨大地震対策か!
 その対策も兼ねてのリニア鉄道建設か、なるほどなるほど……”

としばらくは感嘆しきりだったのでございます。
 ……しかし、しかしでございます。

“今日起こるかも知れない未曾有の大災害に備えた策は、国を挙げて今日、今の時点から知恵をしぼり重要課題として日夜懸命に取り組むこと”

こそが正解王道でございませんでしょうか。

 このためのアイディア、正解の一つを、私め小さな脳みそを可能な限り絞って既に考えてございます。
 しかし本落書の内容からは大幅大脱線ということになりましょう。この正解と思われるアイディアにつきましては、後日出版致します落書文を改めてお目通しいただきたく存じます。よろしくお願い致します。

 さぁて恐れながら、予定総工費5兆5千億両いや単位間違いました、5兆5千億円もの大金に見合った効果が、果たして本当に得られるのかなぁ、という大きな疑問そして大きなおーきな心配を当落書大学は抱いております。

 この金額はあの忌まわしい福島原発事故の山ほどある後始末の一つ、除染費用5兆円と同じ程度ではないかとおっしゃるかも知れません。
 ……しかし、あぁしかし、これはとんでもない大金でございます。国民一人当り5万円を拠金しなければこの額に達しないわけでございますから、気の遠くなるような大金でございます。

 もう少し分かりやすく言えばレールを敷くために必要な諸費用(トンネルや橋などの建設費を含めます)を計算すると、レール僅か1ミリだけ江戸品川町から尾張名古屋町に延ばすのに要する費用は丁度1万円ということでございます。僅か1ミリに1万円でございます。

 リニア中央新幹線について、私めが案じ心配致します理由の第一を以下に上申させて頂きます。

 私こと、たびたび江戸の地に出張致します。洛都にございます「JR京都駅」より新幹線に乗り2時間2分、コーヒーをゆっくりゆっくり飲みながら車内で仕事を致します。一杯のコーヒーを浜名湖あたりを左車窓に目にする頃まで、楽しみながら仕事をするわけでございます。

 緑! 緑! 緑! 緑一杯の近江の田園風景、堂々たる威容を誇る弧峰伊吹山、遠近江(とおとおみ)の浜名湖、そして駿河甲斐相模三国にその裾野を悠々広げる霊峰富士。これらの風景はいつも新鮮な心地良さをもたらしてくれ、私を思いっ切り楽しませてくれています。仕事をワクワク感ですることができるのでございます。

 数年前までは毎週のように出張した私でございますが、晴れた日の富士山には思わず手を合わせて合掌致します。
 富士の山は、そうせざるを得ない程の神々しい美しさで、私を圧倒致します。

 仮にリニア中央新幹線を利用すると致しましょう。名古屋駅のリニア中央新幹線プラットフォームが地下数十メートルに設置されると考えますと、在来新幹線プラットフォームからは、エスカレータ利用で少なくとも12分はかかることでございましょう。

(JR東海は「可能な限り近く、浅い駅配置計画」、また「エスカレーター、エレベーターなどの移動設備の配置」など機能向上に留意するとし、名古屋駅でリニア中央新幹線から東海道新幹線へ乗り換えるのに必要な時間は3分から9分程度、余裕を見ても15分あれば十分と試算しているとのこと、落書大学スタッフの調査結果でございます)

 ……しかし、でございます。膝の上のノートパソコン等を片付け、オーバーや上着、レインコートを着直したり、乗り換えを急ぐ数十名の人々と一緒に通路に立って、ドアが開くまで我慢強く待つロスタイム、最低5分程度は覚悟しなければならないと考えてございます。

 乗り換えを急ぐ人達で押し合い、へし合いとなるエスカレータでの移動、プラットホーム上の所定の乗車位置への荷物を手にしての移動、朝夕のラッシュ時には12分間隔が予定されている列車の平均待ち時間としての6分、指定の席を車内で見付けて着席し、オーバーやら上着やらを脱いだりしてから、PCを膝の上に広げ直しパスワードを入力して再スタートさせる、などなどを合わせると少なくとも20分の乗り換えのためのロスタイム、所要時間を覚悟しなければならないでしょう。

 洛都に住む私には乗り換えによって、洛都JR京都駅から江戸町JR品川駅間の所要時間は

120分→110分(乗り換え所要時間30分)
120分→100分(乗り換え所要時間20分)
120分→90分(乗り換え所要時間10分)

に短縮可能というご利益(りやく)がございます。

 またまたしかし……でございます。

(i)名古屋駅で仕事の中断に耐えての乗り換えの煩わしさ。
(ii)名古屋以降90%近くがトンネルの中、車窓の景色やスピード感を楽しめるのは高々5分という短さ。

を考えますと、リニア中央新幹線は私にとって何の魅力も感じない列車となることは、100パーセント間違いございません。

 ここで洛都を含む西の町々に対しまして、リニア中央新幹線による所要時間短縮率を計算致しました結果が表1でございます。

表1.各町での短縮パターンパーセンテージ

*時間は分表示。
*乗り換え時間は席を立つ準備から席に着いて落ちつくまでの総所要時間を20分と想定。
*(当該目的町から名古屋までの在来新幹線の所要時間+乗り換え時間+名古屋から品川までのリニアの所要時間)/(当該目的町から品川までの在来新幹線の2016年2月現在の「のぞみ号」利用による所要時間)。

 表1を眺めますと、洛都以西の国々の町では必ずしも十分なメリットが無いようでございます。悲観的な見方をすればリニア鉄道を利用するのは外国人観光客(名古屋始発の外国人観光客が中心)と名古屋からのお客様(日本人)だけとなるのでは? ということになりましょう。

“学長さん!ものごと悲観ばかりしていますと明かるい将来は決して見えて参りません。リニア中央新幹線の将来には明るい材料が沢山あります!”

と言いながら落書大学の若手スタッフが割り込んで参りました。彼らが考える明るい材料は、以下の通りでございます。

(1)尾張の国の人々にとって、乗り換え等の煩わしさ全くございません。JR名古屋とJR品川の所要時間は
88分⇒40分
と誠に大幅に短縮されてございます。時間短縮率は46%、つまり約半分の時間となるわけでございます。これですと名古屋から乗車されますビジネスマンの方々にとっては

“私は観光客ではありません。景色は数分でOK!あとはノートPCスマートフォン等を膝の上においての仕事をたっぷり致します”

ということになるでしょう。

(2)2015年現在、外国人観光客数は年間2000万人突破とか、仮にリニア中央新幹線開通後も最低2000万人の外国人観光客が期待できると致しましょう。外国からのお客様の全てが浜名湖や富士山の自然景観、それに静岡の茶畑などの日本の田園風景を楽しむよりもリニア鉄道の乗車を味わってみたいということになりましたならば、単純計算で年間2000万人、つまり一日5万5千人程度の乗客は確保されることが期待できましょう。但しこれは外国人観光客様の全てが日本の自然の風景を見るよりもスピード感を楽しむというかなり苦しい仮定のもとでのお話でございます。
 それに95%はトンネルの中と言う状況の中で、果たしてスピード感を味わえるのかという問題もございましょう。

 ロシアの文豪トルストイ先生のお話にしばしば登場致します“可愛い小悪魔ちゃん”が、安堵している私の耳元で囁きます。以下のような内容のいや味たっぷりの囁きでございます。

「学長先生、少しのんびりし過ぎじゃございませんか。ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうー。
 洛都以西の人々がリニアに見向きもしない、無関心だと分かるとこれはJR東海様にとって大問題ではございませんか? 
 山陽新幹線、東海道新幹線の両線合わせてご利用のお客様は年間2億人、新大阪、京都から東海道新幹線にお乗りになる方々は年間1億人は下らないでしょう。名古屋以西の全てのお客様にそっぽをむかれるとなると、これは大問題ですよねぇ。どう考えてもリニア中央新幹線ご利用の方は、名古屋駅を始発駅とされるお客様が主体ということになるのではございません?」

と可愛い小悪魔ちゃんがこんな内容の話を私の耳元で囁きます。

 私はしばらく天井を見詰めて考えこみます。

“日本人客、外国からの観光客とも名古屋から乗車の人が殆どとなると、何となくローカル線って趣になるのかなぁ……”

 ふうーと、しばらくため息をついていましたけれど、気を取り直して小悪魔ちゃんに語りかけます。

「うーん。なるほどそれ心配ね……。しかしね、リニア中央新幹線サイドは、ちゃんと打つ手があると思うんだ。小悪魔ちゃん!」

 可愛い小悪魔ちゃんは目をくりくりさせて、どんな打つ手なの? と言わんばかりに私の顔を見詰めます。私は小悪魔ちゃんに語りかけます。一つひとつ言葉を区切って語ります。

「小悪魔ちゃんの言ったこと、リニア中央新幹線さん側は、ちゃんと考えていらっしゃると思うよ」

「名古屋⇔品川、在来新幹線の全列車を各駅停車にするっていう選択もありうるでしょうねぇ」

「そうすると、追越列車の通過のための待ち時間はなくなるでしょう。しかし、一駅当りの停車時間約2分、停車による加速減速の時間を合わせれば一駅当り4分のロスタイムがあるとして全体で4×10=40分遅くなるわけですね」

「私の場合だと、洛都JR京都駅から江戸町JR品川駅までの所要時間は現在の2時間強という感覚から3時間弱となるのかなぁ。うーん、これは確かに参るねぇ。これだと、往復4時間程度から往復6時間程度になるわけで、日帰り出張は少しきつくなるねぇ、参った参った、本当に参ったねぇ。悩んだ挙句、リニア中央新幹線に乗り換えるってことになるだろうねぇ」

 私の困った顔を見ると小悪魔ちゃんは小躍りし、にこにこ笑ったと思った瞬間、一筋の煙を残して早や部屋のどこにも見当たりません。

 小悪魔ちゃんが姿を消してからも

“うーん、それは困るなぁ。止むを得ずリニア中央新幹線利用ってことになるのかなぁ”

と何度も何度もつぶやきます。

 しばらくして、私、はっと思い出したことがあります! そしてこれは、是非皆様と一緒に考えさせていただきたいことでございます。

 最初に私の方からお尋ねしたき儀ございます。以下に述べさせていただきましょう。

というのが、私からの素朴なお願い、問いかけでございます。より具体的には以下の通りでございます。

「交通、土木、建築、環境工学の分野にいらっしゃいます大先生方には、開業後僅か20年、すなわち2050年頃世の中はどのように変わっているかという基本的に大切な問題について、技術の歴史をしっかり顧みてお考えになりましたでしょうか。そして、上記それぞれの分野の権威ある学会にてそのお考えを書籍、論文等の形で出版なさっていらっしゃいましたでしょうか!?」

ということでございます。

 と、ここまで申しましたところ

“ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうー”

という可愛い笑い声を立てながら小悪魔ちゃん、またまた姿を見せて耳元でささやきます。

「“人の振り見て我が振り直せ”という戒めの言葉を、私小悪魔ちゃん、そっくり先生に差し上げましょう」

「おっもしろい思い切り面白いお芝居見られそう!
 学長先生、確か40年前、電子情報通信工学の世界で研究・教育なさってましたね。その時、国から多額の補助金を今のお金に直せば20億円ぐらいもらって、山城、摂津の国の家電企業さん、ケーブルメーカーさんと一緒に時代を20年以上も飛び越えた凄いネットワークシステム、インターネットの先駆けシステム、AIRCシステムを完成されましたよね。IoTの先駆け実験システム完成でした!テレビ会社も取材にやって来ましたね。先生は嬉しさの余り、実験室の中をぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでましたよねぇ」

「それに何と! 何と! 何と! 海の向こうの米国で開催された著名国際会議WESCONでその成果ご発表なさいました!

『これは日本から押し寄せる津波か? はたまた幻と消えるものなのか?』

と名付けられた国際会議WESCONのセッションとやらで、大々的に発表しましたよね。
 米国の関係者は、“インターネットの前身のシステムを、日本はポストカラーTVと称して大々的に売らんとしているのか!?”と震え上がったのでしたね」

「結局あぁ見事、日本国特有の複雑な国内事情(米国が電話誕生以来電話事業100パーセント民間経営、日本は全く逆に100パーセント国が経営だったという歴史の差でございます)があるとかでつぶされちゃって、先生達が国からの巨額の補助金で3、4年かかりで寝食忘れてお作りになった「ネットワーク社会実験システムAIRC」は、あぁ哀れ、幻となって消え、残骸が摂津の国生駒山頂の「生駒サイト」とかで展示され、観光客用“見せ物”となり果ててしまいましたね。我が日本国で誕生したインターネットの先駆けシステムが、哀れ哀れ見せ物となってしまったのでしたね。
 あのとき、先生はすっかりしょげかえって実験室に閉じこもったきり、生駒山に足を向けたことは、たったの一度もありませんでしたね。40年近く前の悪夢ですよね」

 小悪魔ちゃん、思い出すだけで楽しくて楽しくてしょうがないという様子で、部屋中を飛び回っていましたが、ようやく私の耳元に近づいてきて、

「逆に米国のネット間通信システム、インターネットとやらが、30年ぐらいの時間をかけてじわじわ日本に上陸し、今や日本も全くインターネット社会になっちゃいましたね。
 お子様たちの毎日の生活の中でネットでいろんな問題が起こって、お父様お母様方は困りはて、宮沢賢冶先生じゃないけれど、オロオロ歩きしていますよね。小悪魔ちゃんの私、面っ白くて面白っくて笑いが止まらない。ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふぅー」

「さぁて先生、そのとき何かご発言なさったのですか! 発言されていたら、こんな風にはなってなかったんじゃないの!?」

 小悪魔ちゃんの意地悪い質問です。小悪魔ちゃん、私めが首をうなだれて黙りこくってしまうことを100パーセントの確率で予想したのでしょう、にこにこ笑っています。

 ……しかし、私は胸を張って、こう小悪魔ちゃんに答えたのです!!

「お生憎さま! しっかり発言していますよ。でもね、この話少し長くなるので、ここでは割愛させていただいて、巻末の2杯目のコーヒーブレイクでお話させていただくね」

 ここでは本筋をそれずに参りたく存じます。以下の文章を、お目通しくださいませ。

 まずリニア中央新幹線について深く考えねばならないことは、以下のことでございます。

“2027年営業運転開始という時期が、まず気になります。21世紀社会の時計の針はいわゆるドッグイヤーで、時を刻んでいくわけでございます。もう少しはっきり申し上げますと、20世紀のカレンダーは、21世紀社会では7倍のスピードでめくられていくわけでございます。
 現世紀の11年後はどうなっているか、ということを考えることは、20世紀の時間感覚では実に77年後にどう変わっているかを考えるぐらい難しい問題、ということになるのでございます。

 当落書大学の予想は、以下の通りでございます。

 21世紀ネット社会が幕開けして以来、世の中の加速的な変貌の様子、現状を具体的に理解していただくために、以下のようないささか古いお話をお聞き下さいませ。

 当落書大学15年前の2000年当時は、各部屋にデスクトップの大きなパソコンが寂しく一台あっただけでございました。当時何と何と一台ごとに200万円ぐらいの大金を支払ってのことでございます。

 他大学様との文書図面等の交換となりますと現代でこそスマホ様のお力で瞬時に処理致しますが、僅か25年前の1990年頃の大学の状況は今から思えば江戸時代のような状況でございました。
 今から20年前、大金をはたいて購入したFax送受信機、ピカピカの自慢のG4Fax送受信機が私の側に置いてございました。
 このG4Fax送受信機はそれまでのG3Fax送受信機に比べ遥かに将来性ありと考えまして大変無理をして購入したのでございます。
 我が落書大学のスタッフはこのG4Fax送受信機の存在によって落書大学の“情報化のレベル”は全国トップクラスとの自信を得まして胸を張って勤務していたのでございます。僅か20年前にはFax送受信機の存在を誇りにして仕事をしていたのでございます!

 大変残念なことにこの最新G4Fax送受信機をお持ちの大学は江戸のW大学様ぐらいでしたので、我がオフィスの最新G4Fax送受信機が使用されるのは年たったの3,4回程度でございました。
 私どものスタッフは1ランク下のG3Fax送受信機を依然として使用せざるを得なかったわけでございます。

 スタッフがこの旧型のFax送受信機を用いて相手大学様に文書を送っていたのでございますが、勿論こんな場合であっても送付の都度、送付理由、送付枚数などを記入し署名押印した「理由書」を私学長に提出してもらっていたのでございます。軽々しくは利用できなかったのでございます。

 どうかリニア中央新幹線にかかわるご専門の大先生方には、今から20年前の全国の大学のオフィスは大抵こんな状況であったということをよーくお考え下さいませ。現代の状況と比べて下さいませ。
 上記最先端のG4Fax送受信機を有している大学の数もまた非常に少なかったという事実結局この最新G4Faxは実際に使わることなく倉庫行きになったこと、様々な苦労を重ねた挙句世の中に送り出されたG4Fax機はネットワーク環境が急激に進歩・改善されたため実戦に使われることなく博物館行きになったことを理解して下さいませ。

 それから20年後の2016年の現在、全国の大学等教育・研究機関の状況、今やどうでございましょう。

 ノートパソコンやスマートフォンを一人一台あるいは二台使って仕事をする時代でございます! プリンタも各部屋に一台あるいは二台ございます!

 僅か20年前スタッフ達はお互い机から机、部屋から部屋へと移動し、場合によってはお隣りの部屋のスタッフを一日に何度となく訪ねたりして仕事をしておりました。

 実は当落書大学、誠にお恥ずかしいミニ大学でございまして、全スタッフ共同の会議室といった贅沢な居室はございません。
 従いまして、全員に緊急に通達すべき重要事項がございます場合は、学長の私めが江戸時代の飛脚よろしく、5名ずつばかりに分かれて仕事をしております5つほどの部屋を走り回って、大声で通達していたのでございます。私どもクラスの学校、企業の場合、これが世間一般普通のやり方でございました。

 それから僅か20年後の今は、如何がでございましょう。
 学長の私、機関銃の弾が飛び出す勢いでキーボードを叩き、200字余りの用件を書いたメールを全員に同報通信で送付いたします。勿論スタッフ全員から用件を完全に理解したとのメールも念のため受け取ります。この間僅か2、3分でございます!!

 こんな時代やはり良いことずくめではございません。
 この間もあるスタッフが二つ隣りの席に座るスタッフに、ちょっと席を外して聞けばよいところを、メールを打って尋ねたということで、さすが、ちょっとした笑い話になっておりました。

 このような事態、つまり二つ隣りの席を訪ねて情報を伝えるよりもキーボードを操作してネットで会話するという20年前には全く想像もしなかった事態が、20年30年後という近未来の姿をしっかり教えていると、私め強く感じるのでございます。

 人は動かず情報がネットを動く時代は、もう目の前に迫ってございます。いや、もう始まっております。

“人は動かず情報が動く”

ということはすなわち、莫大なエネルギーを使い、あの忌まわしい二酸化炭素排出の原因ともなっていますさまざまな交通機関利用による人の動きは少なくなって、電力、石油、石炭等のCO2排出エネルギーの劇的な削減が可能になるということを意味しましょう。この方向は大いに歓迎すべき方向でございます。
 このことを関係各位には深く考えていただきたく存じます。

 今から34年後の2050年には、日本のオフィスの姿は、“人は動かず情報が動く”ことによる地球環境破壊につながるエネルギー削減、自然環境の改善という強い追い風にも恵まれて、全く様変わりしているに違いありません。

 列車に乗っての移動に耐えて仕事をなさいますビジネスマンの姿は、30年後には在来新幹線、リニア中央新幹線ともめっきり減ることでございましょう。
 新幹線だけでなく痛勤と揶揄(やゆ)される通勤電車も存在感がすっかり薄くなることでしょう。

 愛すべき兄貴分在来新幹線は20世紀中ごろに旗上げし、

“こだま”→“ひかり”→“のぞみ”

と半世紀以上の長きにわたって、ゆっくりゆっくり日本国の成長と歩調を合わせるようにして発展してきたのでございます。
 在来新幹線は、日本国の成長発展のために52年、半世紀を越す歳月の間、

“あっぱれ見事な貢献”

をしてきたのでございます。

“兄貴在来新幹線”から見るとリニア中央新幹線は誠に心細い弟分、後継者ではございませんでしょうか。

 ここで落書大学学長の私め、もう一度腰を思い切り低くして超低くしてお尋ねしたき儀ございます。

との内容のことを申し上げようと思った瞬間でございました。上記の内容のことを言葉にしまして、口にしようと思ったとたんでございます。

 あの可愛い小悪魔めが現れまして満面の笑みで耳元でささやきます。

「学長先生! 大きな口を叩かれるおつもりですね! ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうー、リニア中央新幹線を世の中に出すために、日夜努力を惜しまなかった大先生方、この小悪魔の私の目には、学長先生よりも遙かに立派な業績の先生方でいらっしゃいますよ!」

「そんな発言をされましたら、面白い“劇”がたっぷり見れそうでございますよ……、面白いことになりそうでございますよ」

「学長先生! 若い頃、確か20世紀中頃から、情報通信技術の研究・教育に携わっていらっしゃったんですねぇ。日夜実験室に籠って、沢山の機械器具類ケーブル等に囲まれて、“キロビット/秒 成功!”“メガビット/秒 成功!”、“ギガビット/秒 成功!”と大喜びでしたよねぇ」

「先生方が一生懸命お作りになられた技術の産物としての21世紀の今日のネットワーク社会の姿どうです!? 先生方が沢山のネットワーク器具類に囲まれてお作りになられた技術の成果結晶たるネットワークシステムにお子様方がすっかり虜になっていますよねぇ! どなたの責任!?」

「お父様方、お母様方が泣いていらっしゃいますよ! 朝から晩までスマホやケイタイにしがみついているお子様達を救い出すこともできず、オロオロ歩き、ハラハラ歩き、泣いていらっしゃるのですよ!
 でもね、人間達が“可愛い小悪魔ちゃん”と呼んで下さっているこの私、人間達がうろたえているシーンを見るのが飛びっきり大好きなんです!」

「私達のボスである大悪魔様がおっしゃっているんだけど、世の中のこんな風景はもっともっと、ひどくなるんだそうですよ。ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうー」

「ところで学長先生! この事態を予測し阻止するために努力されましたか!! 何もせず、実験室に閉じ籠ってオロオロなさっていたのではないのですか!?」

 落書大学学長たる私の名誉にかけて、小悪魔ちゃんの鋭い突っ込みに対し、十分に反撃できると申し上げましょう。しかし、この反撃の内容は「リニア中央新幹線問題」の本筋からずれることを恐れます。  この反撃がどのような内容であったかは巻末のコーヒーブレイクでお話しさせて頂きましょう。コーヒーブレイクでは可愛い小悪魔ちゃんと一緒にお待ち申し上げております。

 以下に読者諸賢へお願いの言葉を申し上げさせていただいて本稿の結びとさせていただきたく存じます。


♪♪♪♪コーヒーブレイク♪♪♪♪

 以下の福島原発事故の話題の登場に読者諸賢にはリニア中央新幹線について厳しい質問が来るのかと思っていたら、突然舞台が変わったではないか! 話題が、すっかり変わったではないか! とおっしゃるかもしれません。
 いえ、大いに関係ございます。まず初めにお聞きくださいませ。

 私こと平成26年3月、越後の国に所在します新潟大学にて、

『福島原発事故の背景について考える』

なるパネル討論会に、全国から駆せ参じました4人のパネリストの1人として、招かれたのでございます。3人のパネリストのご発言、極く予想通りでございました。残念ながら印象に残ったお話はございませんでした。

 全国から集った聴衆で埋まる会場に、少しはインパクトを与えたく存じました私、そしてまた福島原発問題を、あいつの責任こいつの責任と責任のなすり合いに終始する有様に、イライラしておりました私、そしてさらにまた、工学系技術の実践的、実用的物作りの世界に深く身を置きつつ過去40年の長きに渡って、「技術倫理」の研究啓発に積極的に携わって参りました私、パネル討論会では、人類2500年の技術(テクノロジィ)の歴史を振り返ってつくづく眺めると

という解釈が論理的理由によって結論されることを、明白に説明したのでございます。会場の皆様は”なる程そうだったのか”と前向きに理解して下さった反応でございました。

 非常に大切で心すべきことは“技術”と“倫理”とは同義語、表裏一体の言葉であるということでございます。
 因みに全米を代表する学問の府の一つ、Massachusetts Institute of Technology(MIT)の大学の紋章は古代ギリシャのモットー

Mens et Manus

と書かれてございます。英語訳ではMind and Heartでございます。すなわちMITの紋章はTechnologyとは

Mind(ロゴス、理、心) + Hand(テクネー、手)

であることを主張してございます。テクノロジィの本来の意味はテクネー+ロゴスすなわち学問であることを主張しているのでございます。因みにテクネーとは”真理”を見出す営みでございます。倫理の意味を二千数百年の歴史を振り返ってじっくりお考え下さいませ。

 MITは工科大学、工業大学では全く、まったぁくないのでございます!

 このパネル討論会ではこのような観点から私は、

“福島原発事故の責任の全ては技術者にあり”

ということを明言、断言致しました。

 日頃、福島原発事故について“想定外事故”“村社会体質”といったワケの分からないキーワードを口にする議論が、責任のなすり合いという様相で全国至るところで、延々繰り広げられている有様を苦々しく存じておりましたので、この不快な状況を一刀両断に切り捨ててしまいたかったのでございます。物事は全て本質を見抜いて分かり易く明白に語るべきと存じます。

 会場の皆様も、なるほど! なるほど! と納得され、非常に熱心に前向きに耳を傾けて下さいました。

 原発事故の責任者とおぼしき人物の中で主犯は誰なのか? という犯人探しのゲームは、私めの好むところではございません。
 こんな主犯探しゲームで終わってしまいますと、副主犯はにんまり、またまた同じような事故が起こるというのが世の常というものでございます。こんなことの繰り返しは、私の望むところではございません。

 このコーヒーブレイクに来て下さったお客様、特に洛都の方々は眉をひそめて

「学長先生“何でそんなことをここで言わはるの! 原発事故とリニア中央新幹線計画、何の関係がおますんどす!?」

と、厳しい目付きでおっしゃることでしょう。

 大いに関係がございます! 私めがどうしてこのように考えるのか? 原発問題もリニア中央新幹線問題も技術倫理の立場から考えれば看板が異なるだけで中身は全く同じだからということでございます。

 私め、ここで小悪魔ちゃんを近くに呼び寄せてその可愛いお耳に向ってささやきます。

“実はね「福島原発事故」も「リニア中央新幹線」も同じ土台に乗っているんだよ。つまり日本国固有の得意技”想定外演出技術“という点で、一心同体、衣(ころも)が違うだけなんだ。次の問題考えてもらおうよね”

「小悪魔ちゃん! 国の組織に近い「中央職業能力開発協会」から

『情報の道、ひとの道』

という本を2001年3月に出版したんだけどね、この本では広く技術(テクノロジィ)全般に立ち向かう技術者研究者に希求される基本姿勢は技術倫理をしっかり身につけること、この姿勢を欠くは技術者としての資格欠落という立場、考え方を分かり易く説明しました。

 技術者・研究者が技術倫理を欠くとどういうことになるのか、その具体例として電力開発事業に伴って引き起こされた「出し平ダム事故」(後ほどミニ原発事故と命名)の根本原因は技術人の「想定外だった」思想にあることを糾弾致しました。

 技術の歴史を顧みることもなく、

“Nature obeyed and conquerd(自然は服従の姿勢によってのみ人の征服を許すという意)”

という技術倫理の根本的基本理念、金言すら全く知ることもなく、つき進む技術の世界の哀れさ、貪欲さ。
 どう私達は訴えていけばよいのでしょうか。私は当時本当にもだえ苦しんだんだよ……。この苦しみの中で2001年3月の時点で日本国固有の“想定外演出技術”の危険性を強く訴えていたのだけどねぇ……。耳を傾けてくれる人は一人もいませんでした……」

「小悪魔ちゃん! その可愛い耳ほじくって聞いて下さいね。この本を世に出した丁度10年後の2011年3月にあの呪うべき原発事故が起こったんだ!! 大ショックだったね。福島原発事故の丁度10年前の私の心の底からの忠告は全く通じなかったんだからねぇ……。

 事故後の一週間、私と妻とは、

“耳を澄まして聞いてごらん。関係者はきっと想定外! 想定外! と声高に叫ぶに違いないから”

と予測しつつ、テレビに耳を傾けましたが、テレビからは

“想定外の津波、仕方ないよね”

の連呼でしたね。少なくとも最初の三日間は、想定外、想定外の連呼でした!! あぁ、またも“想定外”という弁解の連呼!! あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁーという絶望の三日間でした。


♪♪♪♪二杯目のコーヒーです♪♪♪♪

「小悪魔ちゃん! 私はね、ネットワークの物理的舞台構築に最大限に寄与した会員数3万強というマンモス学会、電子情報通信学会で、インターネットの影を克服すべく「通信倫理研究会」という組織を発足させました! 今から20年前、1995年に江戸町御在住の私の生涯の親友、畏友T先生と二人三脚でこの会を発足させ、今日まで活動してきたんだよ!!」

「私だけじゃない。T先生ご自身も必死に努力されている!」

「T先生は工学系のマンモス学会の一つである電子情報通信学会のリーダーで、会長職も務めた重鎮なんだけど、電子情報通信学会から

『情報社会・セキュリティ・倫理』

という教科書を2012年に出版していらっしゃる。会長さん自ら率先垂範の姿勢で情報技術倫理問題に取り組んでいらっしゃるんだ」

 私もね “電子情報通信学会の基礎境界ソサイエティ(会員数約1万人)の会長の責務として2007年に電子情報通信学会から

『情報技術の人間学』(笠原正雄HPのトップページからアマゾンのページに行けます)

っていう本を出版しているんだよなぁ。成長し続ける情報技術の恩恵に浴するためには人の人間としてのあり方が大切なこととしてとても優しく分かりやすく親しみやすく書いたんだ。ネット化された世の中を良くするために、少しでも沢山の人に読んでもらいたいというのが、心の底からの願いなんだよね”

 ため息まじりの私のぼやき、続きます。

“この本の売れ行きが芳しくないのを見て、我国の代表的な某大新聞の第一面に名刺大の広告を、自腹を切って実に70万円という大金を払って載せたのだけれど、どう大きく見積っても10冊売れたかどうかという耐え難い何とも無残な結果だったんだよなぁ……”

“そういえば、国の組織に近い組織から「JAVADA選書」とか称されて、2001年に出版された『情報の道、人の道』も我が国の五大新聞の第一面に広告され、広く読まれるべく「中央職業能力開発協会」の方々が努力して下さったのだけれど、100部売れたか売れなかったという悲惨な結果に終わり、三年後には一冊も売れないということで絶版になったんだよねぇ”

とのため息、何回も何回も何回も出てきます。



 小悪魔ちゃん、コーヒーブレイクに参加しながら可愛い目をまん丸くしているだけで、お口を開かなかったこと、誠に不思議なことでございました。

…しかし、やはりしかしでございます。最後の最後の段階で、

”ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうー”

とお得意の笑い声を上げながら私の耳元に近づいて参りました。何やら悪い予感が致します。

小:「学長先生、日頃のお言葉、すっかりお忘れになってしまったみたいですねぇ」

私:「えっ、どんな言葉?」

小:「先生は日頃、学生さんに向って

”努力することこそが大切。結果を問うてはならない”

とおっしゃってましたよね。この言葉どうなさったの?」

私:「うーん、自分自身に真っ先に言い聞かすべきだったねぇ。即、反省します!小悪魔ちゃん、十分反省するから、これからも今まで以上に応援してね…」

小:「先生、そのお言葉おっしゃるのはまだ早い、早ーいです。今から申し上げたいことがあるのですから…」

私:「えっ、まだ追及されるってことなの?相変わらず厳しいねぇ」

小:「申し上げたいこと、ありまあっす!人間様社会でやっていらっしゃる”お開き”というものは、明るくなさるのが、普通のやりかたではありません?例えば

”皆さんの明日には大きな希望の光があります。光り輝く未来があります。一緒に頑張りましょう”

などと言ってお開きにするものじゃございません?決まり文句みたいにして。
 学長先生もそうなさった方がおよろしいのではございません?ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうー」

私:「小悪魔ちゃん!それだけはご勘弁をお願いしたいですねぇ。
……というのもね、若い頃から何回も経験していることだけれど、会社の社長さん方があちらこちらでなさっていらっしゃる講演会ではお開きの言葉はいつもハンコを付いたように、

”皆さん、そして私達には輝かしい未来があります!”

などとおっしゃっていたんだ。けれど……、数年も経たないうちに、あぁ哀れ倒産なさっている会社が多いんだよ。輝かしい未来とおっしゃっていたのにねぇ……」

小:「……(無言)」

私:「こんな体験の積み重ねで、私はね、お開きにあたっては偽りの希望の灯(ともしび)を掲げてはならないと、常日頃申しているのでございます。例えば

”現在、我が社は最悪です。最低です。希望の光は見えて参りません。今、私達社のメンバーは無我夢中でもがいています。溺れ沈んでしまわないようにもがいているのです”

で締めくくってもいいんじゃないかなぁ……」

私:「苦しいときは、もがき苦しむ、無我夢中で努力する。苦境の中でそんな努力を重ねる人の後姿にこそ、暗闇の中で光り輝く灯りが灯っているのではないかなぁ…」

と申しましたところ、もはや可愛い小悪魔ちゃん、床の下に消えてしまっています。私のお説教を最後まで聞きたくなかったのでございましょう。そこで改めて私めのお開きの言葉をさせていただきましょう。






TOPページへ